厚生労働省が公開した「令和2(2020)年医師・歯科医師・薬剤師統計の概況」の「診療科別にみた医師数」によると、内科を主たる診療科にしている医師は6万1,514人であり、医療施設全体の19%を占めています。加えて、内科医の数は3万9,564人であり、医療に従事する医師の総数でもっとも多い種別の医師です。
内科クリニック数と内科医における数の多さから、他医院との競争が激しくなっています。競争が高まっている内科クリニックでは、効果的なマーケティング戦略と魅力的な施設運営が不可欠です。
本記事では、現在の経営状況における把握、内科クリニックの集患方法、集患を成功に導くためのポイントと注意点について解説します。そして、内科クリニックの運営における予約システムの目的や導入メリットについても紹介します。
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現在の経営状況における把握
内科クリニックの現在の経営状況を把握することは、今後の集患戦略を立てるうえで欠かせません。経営状況の把握に当たり、以下の3つのポイントを考慮することが重要です。
現在の集患数と診療内容の分析
現在の患者において、どのような診療内容が多いのか、患者数が多い時間帯を把握することで、より効果的な戦略を立てられます。また、年齢層、性別、診療内容別の患者分布を分析し、ターゲットとする患者層を明確にします。
これを明らかにするために、日々の診療データを基にした詳細な分析が必要です。
地域における競合状況の分析
地域における競合クリニックとの関係は、自院の立ち位置を把握し、新たな集患戦略を考える上で不可欠です。医療機関検索サイトやGoogleマップなどを活用して近隣のクリニックの診療内容や営業時間、評価などを確認すると良いです。
また、自クリニックのサービスを高めるために、競合クリニックが提供していない独自のサービスや診療内容を考えることも重要です。地域内での自院のポジショニングを把握し、市場における自院の立ち位置を明確化することが求められます。
患者満足度調査の実施
患者の声を直接聞くことで、現在の診療内容やサービスがどのように受診しているか、どのような改善点があるかを把握できます。アンケート、インタビュー、クリニック内でのフィードバックなど、最適な調査方法を選定します。
この調査結果を基にして改善策の検討と実行をすることで、効果的な集患につなげられます。
内科クリニックの集患方法
内科クリニックの集患施策は患者との接点を持つ場所や手段により、その対策が変わってきます。ホームページ、SNS、地域活動など、多角的な集患施策を実施することが重要です。
そのために、以下のポイントを押さえて活動していくことが大切です。
ホームページを活用した集患
インターネット検索が日常化した現代では、自院のホームページを持つことは集患するうえで欠かせない要素です。
ホームページの重要性
現在は多くの患者はクリニックの情報をインターネット検索するため、ホームページはクリニックの窓口となります。医療機関の情報収集と評判の確認、初診の予約や再診確認まで幅広い機能を持ち、新規患者を集患するための大切な手段です。
効果的なホームページ作成
集患のためのホームページでは、クリニックの特色や診療内容といった基本情報のみならず、画像や写真の活用、問い合わせフォームの設置といった細部にも気を配ることが重要です。
SEO対策(検索上位化対策)にも注力をし、GoogleやYahooなどの検索エンジンで自院のホームページを上位に表記させることも、集患につなげられます。
SNSを活用した集患
内科クリニックの集患において、SNSによるPRは非常に効果的な手段です。SNSを活用し、内科クリニックの集患を増やすためには、以下のポイントを考慮する必要があります。
SNSによるPRの効果
FacebookやInstagramなどのSNSは、クリニックの日常や診療内容をリアルタイムで伝えられる点から、気軽に患者とつながれます。例えば、クリニックの日常や成功事例の共有を通じて、患者との関係を深められます。
また、SNSではキャンペーンやイベント情報の発信が容易なため、そのときどきに応じた集患対策にも対応可能です。
おすすめのSNS活用法
SNSの利用にあたり、各プラットフォームの特性を理解し、最適な投稿内容やタイミングを考慮します。例えば、アンケート機能など特色ある投稿でフォロワー増加を試みることです。
地域の話題を取り上げたり、優れた診療技術やスタッフの魅力を伝えるなど、クリニックの特色を活かした投稿づくりも求められます。
地域活動による集患
地域活動に重点を置いたクリニックは、近隣住民とのコミュニケーションが豊かになり、地元に強い信頼を獲得できます。
地元住民からの口コミによる集患効果、地域とクリニックとの協働による健康増進などの取り組みは、他のクリニックと差別化できる強みとなります。そのうえで、地域特有の健康問題や需要を把握し、そのニーズに応じたサービス提供する必要があります。
集患を成功に導くためのポイントと注意点
集患施策が順調に進行させるには、一定のポイントの把握と注意点の理解が必要です。効果的な内科クリニックの集患に向けて、どのような事柄に気を付けるべきかを、把握しておくことが不可欠です。
施策を立てる際の重要ポイント
施策を計画する際には、以下の各ポイントを理解し、施策の策定に生かすことが求められます。
ターゲットの定義
年齢、性別、職業、地域などの基本的な人口統計学的情報を把握し、ターゲットとする患者層を明確にします。また、患者がどのような健康問題を抱えているか、どのような価値を求めているかを理解への理解が重要です。
競合分析
同地域内の他のクリニックや医療機関との比較を行い、競合のサービス、価格、評判を分析します。自院の強みや差別化ポイントを明確にし、それらを活用した施策を計画する必要があります。
目標設定
集患数や施設利用者の増加率など、具体的な目標を設定します。集患に関する即効性が期待できる短期目標と、ブランド構築や評判向上などの長期目標を識別します。この目標が施策の方向性を示し、進捗状況の把握に役立ちます。
予算計画
各種マーケティング活動にどれくらいの予算を割り当てるか決定し、コストパフォーマンスを考慮し、予算を立てる必要があります。無駄な出費を防ぎ、施策の効果を最大化することが可能となります。
施策実行の注意点
施策を実施する際には、二つの重要な注意点があります。以下のポイントを押さえて活動することが大切です。
データ分析
施策の実行結果は定期的に分析し、施策の評価や修正を行います。Google Analyticsなどのウェブ分析ツールを使用し、訪問者数や滞在時間、直帰率などを把握します。
定期的にデータを観察し、集患活動のパフォーマンスを評価する姿勢が求められます。
フィードバックの収集
利用者からのフィードバックを積極的に収集し、サービス改善に活用します。アンケート、SNSなど患者が容易に意見を共有できるチャネルを備えておくことが大切です。
収集したフィードバックを分析し、問題点や改善点を特定した上で、具体的な行動計画を策定しましょう。
内科クリニックの予約システムとは
内科クリニックの予約システムは、患者におけるクリニックの予約状況や患者情報をかんたんに管理できるシステムです。また、予約システムは、運営側が設定した診断項目を作成でき、実施時期を確認するなど、運営における効率化につなげられます。
予約システムの導入目的
予約システムの主な導入目的は、患者が希望の診察項目を自由に選択し、内科クリニックの利用を容易にできます。加えて、患者は 24時間いつでも予約の対応ができ、利便性を高められます。
予約システム導入のメリット
予約システム導入のメリットは、管理作業における自動化や効率化を図れることです。これにより、重要なミーティングやプロジェクトの進行に影響を与えることなくスムーズに来院者の予約管理につなげられます。また、手動管理に伴う人件費や人為的ミスによるコストを削減もでき、経営効率の向上を図れます。
まとめ
本記事では現在の経営状況における把握、内科クリニックの集患方法、集患を成功に導くためのポイントと注意点について解説しました。
内科クリニックの運営における予約システムを活用することで、効率的な運営と施設管理ができます。内科クリニックの院運営を効率良く利用するため必要な集患方法を多角的に学び、患者数を増加させることが重要です。
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画像引用元:RESERVA公式ホームページ
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