美容クリニック成功のカギ。今から開業したい人が知っておくべきポイント【前編】

美容クリニック成功のカギ。今から開業したい人が知っておくべきポイント【前編】

美容医療は古くは昭和初期にヨーロッパから導入されたと言われており、はじめは、解剖学的に無謀な施術と考えられ、合併症が発生した事例もあり、危険とされていました。しかし、医療技術の発達や先進的技法の修練により信頼を回復させ、近年では、美への憧れや願望を持つ女性の夢を叶えてきました。そして現在、女性にだけでなく男性においても、美容への意識が重要視され始めており、多くの人にとって美容クリニックが需要のある場所になりつつあります。美容クリニックは、美容外科医だけでなく、皮膚科医や外科医なども開業する傾向にあり、特に大手では、海外にまで施設を増やすクリニックもあります。

美容クリニックを開業するあたって、初期投資、ランニングコスト、運営方針の確立などの事前に準備を行うことが重要です。また、競争が激しい市場であるため、差別化するための戦略も必要になります。

本記事では美容クリニックをこれから開業しようという人のために開業時にやるべき必須項目を紹介していきます。

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美容クリニックの需要

株式会社矢野経済研究所が202年に発表した「美容医療市場に関する調査」によると、2019年までに4,070億円と上がり続けていた美容医療市場は、新型コロナウイルス感染拡大の影響で2020年には3,920億円となり落ち着きました。しかし、2021年から再び市場が拡大し、2022年における美容医療市場規模は4,080億円を記録しました。

この市場の拡大は、人々の美容への意識が高まっていることに起因しています。近年、SNSや動画配信サイトの著しい発達により、芸能人やYouTuberをはじめとするインフルエンサーが美容に関する情報を提供する場所が増え、美容知識がかんたんに手に入るようになりました。その中でおすすめの美容クリニックなどが紹介されることで、利用のハードルの高いイメージがあった美容クリニックに気軽に行くきっかけとなっていいます。

開業するために必要な経営ポイント

美容クリニックを開業するためには、多くのステップを経なければなりません。具体的なやることリストは以下のようになります。

☑1.美容クリニック運営に必要な資格の取得
☑2.事業計画、運営方針の決定
☑3.資金計画
☑4.物件選び
☑5.外装・内装工事
☑6.各種手続き
☑7.青色申告の申請
☑8.社会保険の加入
☑9.集患

1.美容クリニック運営に必要な資格の取得

美容クリニックの開設は、医師免許が不可欠で、それ以外の資格は必須ではありません。医師免許は、医科大学および大学の医学部などで6年間医学を学んで、医師国家試験に合格し2年以上の研修を受ける必要があります。また、美容クリニックで医師として働く場合、形成外科などで一定以上の治療経験をしたのちに美容外科医になることができます。

医師免許のほかに、クリニックの経営における取得しておくと有利な資格として、病院経営管理士医療経営士といった資格があります。

参考サイト
一般社団法人日本病院会 病院経営管理士
一般社団法人日本医療経営実践協会 医療経営士

2.事業計画、運営方針の決定

美容クリニックは大手競合が多い業界なので、差別化されたコンセプト・ターゲットを設定して経営する必要があります。例えば男性限定クリニック、学生向けクリニック、などといったコンセプトを設定することで運営方針は明確になり、事業計画が立てやすくなります。事業計画が明確にあると、資金調達における助成金や融資が受けやすくなるので、運営方針は早めに決定しておくことが大切です。

3.資金計画

美容クリニックの開業資金は、5,000万円~1億円と他業種・他診療科と比べても非常に高額です。初期段階でかかる費用だけでなく、都度かかっていくランニングコストまで考慮して、資金を用意しなくてはいけません。以下に美容クリニックにおける初期費用とランニングコストをそれぞれまとめました。

初期費用
物件・テナント費クリニックを開設したい場所にかかる費用です。医療機器やベッド、待合室、受付など、小規模のクリニックであっても、十分な大きさや幅、奥行きを必要とします。また、集患のために立地の良い場所や利用者の通いやすさを考慮すると、必然的に値段が上昇します。
医療機器各コンセプトや施術内容によって大きく変化があるものの、レーザーや美容機器など1台でも高額である場合が多いです。経営方針によっては複数台購入する必要もあり、それによって施術台なども揃えなくてはいけません。
内装・外装費医療機器・施術台の設置、内装・外装の工事費など、クリニックの開業に関する独自の工事費が必要です。

初期費用は大きいものの、年数を重ねて回収が見込めるように、長い目で計画を立てることがおすすめです。

ランニングコスト
賃貸料賃貸物件では、毎月賃料の支払いが求められます。
医薬品など消耗品費用医薬品や医療器具の一部は、患者ごとまたは消耗によってその都度変える必要があります。またタオルなど洗濯をする際は、業者に依頼し清潔に管理しなくてはいけません。
人件費スタッフを雇用する際、賃金の支払いが必須になります。また、福利厚生などにかかる費用も考慮しておくと良いです。
システム維持費クリニックの予約や来院業務、カルテなどの患者情報の管理をシステム化する際に発生します。
その他広告費や光熱費などがあります。

ランニングコストをできるだけ抑えることで経営の安定化が見込めますが、無理なコストの抑制は、質の悪い施術の提供や利用者の離散につながります。

4.物件選び

美容クリニックに合った物件の選択は重要なポイントです。特に女性の利用者が多いことを考えると、建物の外観や周囲の雰囲気もリピーター患者の獲得に大きく関わっています。

駅近の場所に施設を設けると、通勤帰りのビジネスパーソンや違うエリアからの人々が利用しやすく、新規利用者を獲得するチャンスが増えます。大手美容クリニックの多くは、駅周辺に施設を構えているため、メインターゲットやコンセプトを考慮しつつ注意深く選択する必要があります。また、駅周辺は土地の価格や物件の家賃が高くなるため、その点も含めて慎重に選ばなければいけません。

5.外装・内装工事

資金計画、物件選びが完了したらクリニックをどのようなデザインにするかを考えます。外装はクリニックのコンセプトや雰囲気を視覚的に表現できる部分なので、ターゲットにアピールとなるようなデザインにすることが大切です。

内装についても利用者へのアピールとなるような空間づくりは欠かせませんが、清潔感の確保も大切です。特に美容クリニックはクリーンなイメージが重要であるため、清潔感を出すために色使いや材料、照明などの工夫が必要です。また、掃除がしやすいようにインテリアを配置することも重要です。

6.各種手続き

美容クリニックの開業には、各種届出の提出や講習受講などの手続きが必要です。

保健所
クリニックとして営業を行う際には、「開設届」の提出が必須です。クリニックが医療法人などであれば、「診療所開設許可申請書」の提出も必要になります。施術内容・装置によっては、「診療所エックス線装置備届」や「麻酔管理者・施設者免許申請書」など各施術に関する届出を提出しなければいけません。

税務署
税務署で提出するべき届出は以下のようなものがあります。

個人事業開業・廃業等届出書
青色申告承認申請書
青色事業専従者給与に関する届出書
棚卸資産の評価方法の届出書
減価償却資産の償却方法の届出書
源泉所得税納期の特例の承認に関する申請書
※参考:国税庁ホームページ

防火・防災管理講習
スタッフと患者が合計で30人以上になる場合、防火管理者の資格取得が必要です。これは一般財団法人日本防火・防災協会が主催する「防火・防災管理講習」の受講が必要になります。

厚生局
保険診療を行う場合、各地方の厚生局に「保健医療機関指定申請書」の提出が求められます。こちらは、開設届が受理された後かつ提出期限が月に1回で受理におよそ1カ月ほどかかる場合があるため、開業予定日から逆算して手続きする必要があります。また、形成外科を含む美容外科などは、診療内容によっては保険適用となるため、指定医療機関コードを取得することが必要です。

7.青色申告の申請

確定申告とは、所得を得た人が所得税を正しく納税するためにする申告であり、怠った場合罰則や罰金が科せられます。確定申告を行うのは、毎年2月16日から3月15日で、所得税算出のほか、納税額を事前に概算し納める予定納税をした人は、納税額の過不足を確定する手続きにもなります。

個人事業主の確定申告は青色申告と白色申告から選択できます。青色申告は税制上の特別な控除を受けられ、白色申告はその適用を受けられません。何も申請しない場合は白色申告になり、青色申告をする場合は税務署に青色申告承認申請書を提出する必要があります。個人事業の場合、適用を受けたい年の3月15日まで、新規開業の場合は開業後2カ月以内に提出しなければなりません。

8.社会保険の加入

経営者自身の保険と従業員の保険、2つの異なるタイプの保険に加入する必要があります。

経営者自身の保険加入

国民健康保険日本では「国民皆保険制度」によって必ず入らなければいけない保険です。会社員は会社の規模や業種に応じた別の健康保険に加入しており、個人で経営するとなった場合、前病院などから退社後14日以内に手続きをしなくてはいけません。
国民年金保険20歳以上60歳未満の人は、必ず加入しなければならない保険で、老年になったとき、障害状態になったときに保障される制度です。こちらも個人経営であっても加入が必須で、国民健康保険と同じく14日以内に手続きが必要です。
介護保険高齢者の介護負担を支える保険制度で、健康保険と同時に徴収されます。個人経営でも同様に徴収されるため、国民健康保険への手続きだけで問題ありません。

従業員を雇用する際の保険加入

雇用保険労働者の失業時の生活を支援し、早期再就職を促進するための保険です。ハローワークにて手続きを行います。
労災保険労働者が職場で事故に遭った時などに、治療費や保証を提供する保険です。労働基準監督署にて手続きを行います。
健康保険・厚生年金従業員を雇用した際、「健康保険・厚生年金保険新規適用届」「健康保険・厚生年金被保険者資格取得届」を、年金事務所に提出することが望まれます(必須ではありません)。

9.集患

先述どおり美容クリニックは、大手クリニックの競合が多いことから、誰をターゲットに施術するのかを明確にすることが重要です。年齢層、性別、地域性などを考慮し、クリニックのコンセプトや提供する施術・サービス、価格設定などを決めましょう。

そして、ターゲットに合わせた広告やプロモーションによって集患をすることが最も効果的です。SNS、ホームページ、チラシなど多様な手法を組み合わせて、利用者の目に留まるようにアピールをすることが、新規利用者獲得の第一歩になります。

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>>メンズ美容クリニックの集患に使える7つの方法を紹介

>>美容クリニック|集患の方法やポイント、施策をくわしく解説!

 

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