美容クリニックの開業を成功に導くポイント6選

美容クリニックの開業を成功に導くポイント6選

近年、若者の間で急速な需要拡大を見せる美容医療。株式会社リクルート・ホットペッパービューティーアカデミーの「美容センサス2023下期≪美容医療編≫」における「美容医療利用率」によると、2023年度の美容医療の1年以内利用率は男女ともに前年より増加しており、男性は8.1%、女性は11.9%でした。また、同調査内の「1年間の施術費用」によると、美容医療に費やす1年間の平均施術費用は、女性が21万2,064円、男性が13万1,744 円と、男女ともに直近の3年で最も高い金額です。

このような美容医療のニーズの高まりから、独立して美容クリニックを自身で開業する人も少なくありません。事業計画の策定から集客施策まで、重要なポイントを押さえて開業することで、美容クリニックの経営を成功につなげられます。

本記事では、美容クリニックの開業ポイントを6つ紹介します。

>>美容クリニック成功のカギ。今から開業したい人が知っておくべきポイント【前編】

>>美容クリニック成功のカギ。今から開業したい人が知っておくべきポイント【後編】

美容クリニックの開業ポイント6選

①明確な事業計画の策定

明確な事業計画を策定することで、クリニックにおける社会的信用の向上につなげられます。

事業計画書では、開業資金やランニングコスト、収益見込みやクリニックの規模などをまとめます。また、物件家賃や人件費などランニングコストは、慎重に仮説検証して、正確な数値を算出することが重要です。

事業計画書は、融資先に提出する書類でもあります。事業資金の借り入れを検討している場合は、自身のクリニックの魅力を担当者にアピールできるような計画書を作成することが求められます。

②資格の取得

クリニックの経営主体が法人の場合は、開業するために必須の資格はありません。一方で、個人で開業する場合、医師免許の獲得が不可欠になります。医師免許は、医科大学および大学の医学部などで6年間医学を学んで、医師国家試験に合格し2年以上の研修を受けることで取得可能です。

また、クリニックの経営に役立てられる資格として、病院経営管理士や医療経営士といった資格が存在します。

病院経営管理士

病院経営管理士は、1951年に設立された一般社団法人日本病院会が主催する民間資格です。 円滑に病院の経営が行える実力を備えた人材の養成が目的であり、美容クリニックの経営にも役立てることができます。一般社団法人日本病院会が運営する通信教育を2年間受講し、スクーリングへの参加とレポートや試験、卒論の提出が資格の取得要件です。

医療経営士

一般社団法人日本医療経営実践会(JMMP)が主催する資格である医療経営士を取得することで、医療機関をマネジメントするうえで必要な医療・経営に関する知識や能力などを獲得できます。等級区分は、知識の習熟度、実践力の実力度によって1級~3級の3段階に分けられます。医療経営士として認定されると、JMMPの会員として登録され、財務分析や業務改善、リスクマネジメント、地域連携などの各研究会に参加できます。

③開業資金の確保

クリニック開業の資金調達方法としては、主に下記の4通りが考えられます。

自己資金

まず最初にクリニックの資金調達方法として考えられるのが、自己資金の獲得です。個人貯金や親族からの借入などにより、自己資金として資金を調達することで、返済のプレッシャーが軽減でき、開業時の金銭的なストレスを低下させることが可能です。

金融機関からの融資

自己資金だけでの開業が難しい場合は、金融機関からの借入れを検討するのが一般的です。信用情報や事業計画の内容に基づいて、金融機関から融資を受けることができます。融資の条件や金利、返済計画をしっかりと把握し、事業の収益性を損なわない範囲で借入れを行うことが重要です。

借入先としての金融機関の例

・東北銀行 「創業支援ローン 〜起業のとびら〜
・千葉銀行 「ちばぎん地方創生融資制度
・福岡銀行 「創業支援

助成金

助成金は、地方自治体や財団法人などの団体が特定の条件を満たす事業者に対して無償で提供する経済的支援を指します。助成金は後払いで事業者に入金されることが特徴です。

助成金の審査をするうえで、計画的な資金計画が求められます。

④適切な物件の選択

立地・エリア

クリニックの立地選定において、物件選びの中で最も重要です。駅前、オフィス街、商店街や住宅街など、エリアごとに患者の層が大きく異なります。ターゲット層がよく来る場所で、立地がわかりやすいかどうか、美容クリニックの競合がいないかなどを確認することが大切です。交通の利便性が良かったり、競合が少なかったりすることで、集患やスタッフ採用に良い影響を与えます。

ターゲット次第では駐車場が必要になることもあります。エリアの特性を考えて場所を選定しておくことが大切です。

面積・規模

美容クリニックは、使用する機器や設備の大きさや、一度に診察する人数によってある程度の面積が必要です。医療機器を搬入する場合は高さも必要になるので、機器の大きさを事前に把握して物件を選ばなくてはいけません。

一度に多くの患者を診察する大規模なクリニックにするのか、賃貸費を抑えた小規模なクリニックにするのかなども踏まえることで、運営方針に合った最適な物件の発見につなげられます。

周辺環境のリサーチ

物件選びでは、物件自体やエリアの特性だけでなく、周辺の環境も大切になってきます。周囲のオフィスビル、飲食店の有無や雰囲気、治安なども集患を担うポイントです。また、周辺の美容クリニックはもちろん、ほかの診療科のクリニックや病院なども事前に把握しておく必要があります。

サイトや書面には、基本的に物件を売り込むのに不利になる情報は記載されていません。そのため、内見の際に自分の足で周辺を回り、治安や雰囲気などに違和感がないかを確かめることが大切です。

⑤オンラインでの集客

美容クリニックの開業後に顧客がクリニックに集まる状態を作ることが重要です。効果的な戦略を策定し適切に実行することで、多くの潜在顧客にリーチできます。特に現代のクリニック経営では、オンラインでの集客活動が有効です。多角的なオンライン集客を通し、自身のクリニックに適した方法を模索します。

リスティング広告 

リスティング広告は、ユーザーが検索したキーワードに応じて表示される広告で、検索連動型広告ともよばれます。自身のクリニックに関連したキーワードを設定することで、来店意欲を持つ潜在顧客にアプローチでき、効果的に新規の顧客獲得につなげられます。

オウンドメディア

自身のクリニックが運営するオウンドメディアを展開し、良質なコンテンツを継続して掲載することで、検索ユーザーの流入およびユーザーのファン化を促せます。ブログやメディアサイトにクリニックの情報を載せる際は、設定したテーマ、ターゲット、カスタマージャーニーをもとにしたコンテンツの作成が重要です。コンテンツの内容によって、すぐに作成できるものもあれば、インタビューなどを行い作成に時間を要するものもあるため、開業前から準備しておくことをおすすめします。

SNS広告

FacebookやInstagram、XなどのSNSへの広告の出稿は、近年における代表的な集客方法です。ユーザーがSNSを使用する際には、地域や性別、年齢などを登録します。また趣味、関心などの情報からも識別できるため、広告出稿の際に細かく設定することで、詳細で精度の高いターゲティングが可能です。

⑥DX化の推進

DXとは、デジタル技術を活用してサービスやビジネスそのものに変革を起こすプロセスを指します。美容クリニックを開業する際のDX化の推進は、クリニックの業務効率化や患者満足度の増加など、さまざまなメリットをもたらします。美容クリニックのDX化において特に効果的なのが、予約システムの導入です。

予約システムの導入

美容クリニックの受付体制の整備に効果的な施策としては、予約システムの導入が挙げられます。

クリニックの予約が煩雑な場合、予約者の来店意欲を下げてしまい、顧客獲得の機会を逃す可能性があります。そのため、クリニックを開業する際には、事前準備として予約体制を整備しておくことが重要です。

予約システムは、予約に関する業務を効率化するだけでなく、費用削減やマーケティングの強化など、さまざまな導入メリットが存在します。また、予約システムは多くの種類が存在するため、自身のクリニックに適したシステムを搭載機能などで判別することが大切です。

美容クリニック向けの予約システムとは

美容クリニックの予約システムは、クリニックの予約や顧客の管理を自動で行うシステムです。物件を契約しクリニックを開業した際に導入しておくことで、クリニックの運営を円滑化できます。

予約システムの導入メリット

美容クリニックに予約システムを導入するメリットは数多く存在します。以下で、特に効果的なメリットを紹介します。

・業務効率化
予約システムは予約受付や顧客情報を自動で管理します。人の手により紙やExcelで管理する必要がありません。書き間違いや聞き間違いなどの人為的ミスも発生しなくなり、正確で効率的なクリニックの運営が実現します。

・費用削減
予約システムの自動管理機能は、費用の削減にも効果的です。予約や顧客の情報はデータ化されるので、大量の紙やスタッフの管理に費やしていた経費は低減されます。

・マーケティングの強化
予約システムを通じて集められる顧客データを分析し、ターゲット市場の動向や顧客需要を把握することができます。このデータを基に、効果的なマーケティング戦略を立案可能です。

・顧客体験の向上
予約の確認や変更をオンラインで簡単に行えることで、顧客の利便性が向上します。また、待ち時間の短縮やスムーズな受付も実現し、顧客の満足度を高められます。

美容クリニックの運営に役立つ予約システムの機能

予約システムはさまざまな種類が存在しています。それぞれ特徴が異なるため、自身のクリニックに適した予約管理システムを判別することが必要です。

予約リマインドメール機能

予約リマインドメール機能は、予約が完了した顧客に予約状況の再確認通知を配信する機能です。この機能により、顧客にクリニックの日程を思い出させます。

Googleカレンダー連携機能

Googleカレンダー連携機能は、予約サイトで受け付けた予約をGoogleカレンダーに反映し、Googleカレンダーの予定を予約カレンダーに反映する機能です。顧客は手動で入力する手間を省くことができ、日程の管理が楽になります。

キャンセル待ち機能

キャンセル待ち機能は、予約が埋まっている予約枠にキャンセルが生じた際、キャンセル待ちをしている予約者に対して通知を自動で送る機能です。忙しい日常を送っている顧客でも予約を確保しやすくなります。

予約時アンケート機能

予約時アンケート機能は、予約受付時に事前アンケートの入力を促す機能です。事前にアンケートを入力してもらうことで、顧客の要望を施術前に知ることが可能で、丁寧なサービスの提供につなげられます。

まとめ

美容クリニックの開業をする際は、ポイントを押さえて準備を万端にすることが大切です。本記事で紹介したポイントを押さえることで、クリニックの開業を成功に導くことができます。特に予約システムの導入は、さまざまなメリットが存在するため、開業時に取り組むべき重要な施策です。

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美容室運営には、予約システム「RESERVA」がおすすめ!画像引用元:RESERVA公式ホームページ

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